‐翔Side‐



―吐息が白くなり始めた
今日この頃 。


俺は一人学園の部室にいた

ノートの端切れと丸くなった
鉛筆を片手に 。

…そう。 “ラブレター”―

目を閉じてアイツの
顔を思い浮かべ
なんて書こうかと迷う

その時 ―

「…翔先輩?おはようございます」

『ん…あぁ、おはよう』

咄嗟に紙切れと鉛筆を
ズボンのポケットに突っ込む

普段通りを装って
着替えている後輩に
声をかける

『アップ、始めっぞ』