【裕也】
怜奈の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。

「もぅ俺はお前なんて嫌いだ。別れよう。じゃぁな!!」

あーぁ・・・。
俺はなんて最低なんだ・・・。思ってもないことを言ってしまった・・・。
怜奈のことは大好きなのに・・・。なんで素直じゃないんだっ!!

自分に腹が立つ・・・・・。

「ふぇっ・・・・うぅっ・・・あたしは・・・裕也のことがぁ・・・ふぇっ・・・だいす・・きなのに・・・うっ・・・。別れたく・・・ないのにぃ・・・うっ・・・・。」
「ごめっ『怜奈・・・。』」

俺が『ごめん』と言おうとしたそのとき、その言葉はさえぎられてしまった。

「お前ってたしか実習生の間勇だよな・・・?」
「そうだよ。俺の生徒をいじめないでくれるかな?裕也くん。」

何こいついきなり教師ぶりやがって・・・。

「お前が最初に怜奈に手出したんだろうが・・・・・。」
「ちがうよ。怜奈が俺に話があるっていってね。」
「ちがぅじゃん!!あたしはなにもしてないよぉ!!勇があたしを呼んだんでしょ!裕也!!誤解だよぅ・・・。」
「い・・・さむ・・・?」

なんでこいつのこと呼び捨てなんだ・・・!?

「お前らって呼び捨てし合うような仲だったんだな・・・。
もぅいいよ!!すきにしろよ!!
俺はもぅ・・・・お前なんて嫌いだから・・・!」

俺はドアを思いっきり閉めた。



怜奈・・・ごめん・・・・・

俺は自分が嫌ではらがたったんだ・・・。

怜奈のことは・・・好きなのに・・・。