【裕也】
俺は見てしまった。
怜奈が5組の新藤亮太に呼び出されているところを・・・
やべっ・・・なんか心がソワソワする・・・。
あぁ!!!もう無理だ!!

「桃香!!」

俺は怜奈ではなく桃香を呼んだ。

「んっ?どうしたのぉー?裕也っっ♡」
「5組の新藤って女からモテるのか??」

気になっていた。
あいつがモテるならもしかしたらあの2人は・・・。
そんなことを考えていた。

「亮太は女子にほんとモテるよー♡」

はぁ!?まぢかよ・・・
絶対俺のほうがカッコいい・・・はず。

「そ・・・そうなのか・・・。」

俺あせってるよ・・・
もし怜奈が付き合うことになったら・・・
・・・・・考えらんねぇよ・・・。
そんな話を少ししていると、

「桃香ねぇ、裕也に話があるのっ♡♡♡」
「話?なんだよ。」

は?話?こいつの話ってめんどくせぇんだよなぁ・・・

「はやくいえ・・・・・!!」

  ちゅっ

は・・・・・・??
なんだこいつ・・・
いきなりなんなんだよ・・・!?


「桃香は・・・裕也がすきなのー♡」
「はぁ!?」
「だって、桃香は好きな人としかヤらないよっ♡」

こいつ・・・めんどくせぇ・・・。
でももしかしたらもう今、怜奈には彼氏がいるのかもしれない・・・。
それを考えるといやになってきた。

「わかった・・・。」

俺はそう答えてしまった。

『ひゅーひゅーっ』
『おめでとぉー♡』

周りからの声なんてひとつも聞こえなかった。
ただ、そう答えてしまった自分にはらがたった。

「浮気はしないで・・・ねっ?」
「あ・・・あぁ・・・。」

こいつはぜってぇ怜奈のこといってやがる。
あぁ・・・めんどくせぇ・・・。

【怜奈】
あたしは今日、5組の新藤くんによびだされた。
教室を出てすぐに聞こえた声、それは・・・

「桃香!!」

裕也の声だった。
桃香ちゃんを呼んでいた。
すっごく気になった。
けどだめだ・・・
今は新藤くんによばれてるから、裕也のとこにいけない・・・
いきたいのに・・・言いたいのに・・・この気持ちを・・・