「本当何やってんだよ!慶二」
「うーん…」
半分意識がないまま大学に戻ると、運よく昭人に出会えた。
俺の異変に気付いた昭人は、そのまま話を聞いてくれた。
「そこまで聞いたなら、誰が好きなのか聞くとか!」
「うーん…」
「もう一回告白するとかあっただろ!」
「うーん…」
方法は確かにいくらでもあったんだけど、どうしても逃げたくなった…。
「ったく!お前はどうしたいんだよ」
どうしたい…?
「慶二は何になりたいんだよっ」
何に…?
そういえば俺、ずっとずっと思ってたんだよな。
「……志維の気になる奴になりたい」



