【短】尽忠男





「最近ほんと丸くなったよなー」


あれから数日後、昭人が意味深に俺に訴えてきた。


「何の話?」


「バーカ。志維だよ志維!昔みたいに無駄にツンツンしなくなった」


そうか…?

相変わらず俺への態度はツンツンしてて、冷たいですけど。


「絶対恋してるって皆言ってるぜ?」


「はぁあ!?恋!?志維が!?誰にっ!!」


そんな噂は初耳で、ダサいくらいに動揺しまくる俺。


嘘だ…!

ずっと見てるけど、特に男の影はないはず…。


「知らねーよ。あくまで噂だって」


俺を見てケラケラ笑う昭人。

完全にバカにされてるし。


はぁー…。

日を重ねる毎に俺の気持ちは強くなるのに、志維はやっぱ少しも俺に興味はないのか?