「N駅から5分。天海学園の1本左の道。山田って書いてある……っ!?」



ふわっと浮いた体は、こいつに背負われていた。



こんな状況でも平然としているこいつに、無性に腹が立つ。



「まさか歩いて行く気!?降ろしてよ!」


「無理」


「なっ……」



きっぱりと言われ、返す言葉を失ってしまう。