「この中身は何が書いてあるの?」
「えっとー、遊びの予定とか?」
「まぁ~。 いいわね。 彼氏?」
「彼氏はいません★ 友達とー、色々遊びに・・・イルミネーションとか見に!」
「ふーん、楽しそうでいいわね」
「うん! 楽しいですよ!」
にこにこうれしそうに答えてくるさえに、可南子は少したじたじ。
そこで由美が首をかしげ、可愛らしく会話に割り込んできた。
「国枝さんは悩みとかなさそうでいいよねぇ」
さらにあかねもぽつりと口出ししてくる。
「バナナの生産地みたいに頭上に太陽照り付けているんじゃない?」
するとさえは太陽の様にジリジリ笑顔を照りつけた。
「あたし、いつも太陽が頭に照ってますから!」
さらりと嫌味を交わすさえに、可南子と側にいた拓也は思わず笑いそうになった。
もちろん、狭い事務所内だから正義にも聞こえていた。
正義は隣の英にボソッと言う。
「なんか、スゴイ子だねぇ~」
「そうですね」
と、英も笑っていた。
「あの子って悩みなさそぉ」