「どーりで。 最近コンビにばかりだったもんね~。 私なんかぁ、ダーリンにハートのお弁当作ったんだぁ」


「新婚だしね」


拓也と由美も親しく話すが、どこか拓也のほうは一歩おいた感じにさえの瞳にはうつった。
さえは感が鋭い。


「明日からダーリンの弁当作ったついでに関口さんのも持ってこよーか??」


「旦那もちがなにいってんのよ」


嫌みったらしくあかねは言う。


「ジョーダンだって~」


「由美さんが言うと冗談に聞こえないな」


雲行きが怪しい。
逃げるように拓也は言う。


「じゃぁ俺たち休憩いってくるから」


隣でにこにこ微笑んでいるさえも続く。


「お先にいってきます」


しかし由美とあかねが顔を向けていたのは拓也の方だけだった。

「いってらっしゃい」