「これ! 友則、なんじゃ~、その靴下は! こないだ買ったやつにはきかえな!」



祖母。 さすがだ。 すかさずツッコミを入れた。 友則はゆっくりと口を開く。



「これ、買ったやつだよ」


「なんじゃ~。 もう破ったんかい!」



祖母は大声を出しながら、友則用の箸と皿を取りに向かった。 すると次にうつ病の叔母が友則に声をかけた。 きっと自分の息子が友則と比べてどれほどかっこいいか、この幸うす男に自慢したいのだろう。



「ね~、友則君はー、彼女とかいるの~??」


「ん~?」



友則は目をこすりながら、「いない」とぼそっと答えた。



(だろうな)



即座に正義は思う。



しかし友則も結婚したいらしい。 そのため女の子探しには躍起になっていて、人から女の子を紹介してもらうたびにメールを入れまくっている。 (だからすでに正義は第ニ号)



ただ違いは、友則の場合はストレートに「付き合いたい」と告白することだろう。 それほどさらに焦っているのだ。



(そう思うと俺って1番かっこいいし(この中では)、自信もたなきゃな~・・・)