(うわ~・・・。 俺、マジアホだし・・・)



店員には内緒にしておこう。 というよりも。 勝手な勘違いで死ねと言われた女の人っていったい・・・。



(でも、今の技術はスゴイんだなぁ~)



このとき正義は、改めて映画「ナチョ・リブレ」の登場人物「痩せ」のように、神より科学技術を信じた。



「あ、迷惑かけてすみませんでした」



正義はレジの中にいたアルバイト女性に一言挨拶をしていった。 少女は「いいえ」とお辞儀を返してくる。



(はぁ~あ)

 

とりあえず100円ショップに戻らなくては。 猛スピードで車を飛ばし、店に戻って品を買った。




(今日は散々な一日だったなぁ・・・)




運転席に乗り込む前に、後部座席のドアを開けて買った商品を投げ入れた。 正義は荷物を後ろに入れるくせがある。



「ん?」



座席の下に、ビニール袋がもう一つ。 正義はなにかと思い、中身を見た。




「・・・」



ビニール袋の中。 お金が入っていた。(しつこいが実話)




(・・・。 そうだ。 車の中で入れ替えようと、持ってきたんだった・・・)




ドアをゆっくりと閉め、だらんとした体制で空を見上げた。 その場で溜め息を吐く。 



(サイアク)