君の隣で…

あたしはそれとなく分別しながらタンスにしまっていく


「美羽は今高校生か?」


「うんそうだよ4月からね」


適当な会話をしながら黙々と作業を続ける


「どこの高校行くの?」


「久志名高校って所なんだけど健兄ちゃん知ってる?」


そこで急に会話が止まる


「健兄ちゃん?」


「あっごめんなんでもない」


どうやら健兄ちゃんはほとんどの荷物をまとめ終わったらしい


よく見てみるとあんなにあったダンボールの山は残すところあと1つだけだった

外ももう薄暗くなっている


あたしは最後のダンボールに手をかける


それと同時に健兄ちゃんもダンボールに手を伸ばす