*Rainy*


「大学決まった。私もう抜ける。ミドリ、別れて。」





子供の頃から一緒だったシズク。

そのシズクが俺の前から消えようとしている。





「なんでだよ。…抜けてもいい。ただ、それと別れるのは関係ないだろ?」

「これ以上ヒカリちゃんをだまし続けたくない。それに私は堂々と付き合える彼氏がいい…。」



確かに、俺みたいな暴走族の総長と付き合っているなんて、シズクはまわりに言えない。

それはわかっていた。



「じゃあ、俺がここ引退したらいいのか…?」



必死だった。

俺にはシズクが必要だった。