「シズクー。」

「何?」



間抜けな年明けからもう1ヵ月半が過ぎていた。

たまたま仕事が休みになった土曜日、私の部屋に転がり込むカズ君。



「俺ここ来ちゃだめ?」

「え?今でもここ来てるじゃん。どうしたの?急に。」

「そうじゃなくて。大学ここから通っちゃだめ?お金はちゃんとするから。」

「でも、ご両親は?」

「いいって。」



…本当にいいのかしら。



「シズクとあんまり会えないの嫌だし。だめ?」



首をかしげるカズ君。

彼は、私がそのしぐさに弱いことを知っている。



くっ…。小悪魔め!