キーンコーンカーンコーン…――。

この音でぞろぞろと自分の席に戻る生徒たち。

でも近くの席の人と話しているのでざわざわうるさい。

がらがらっと音をたてて開く教室のドア。

「はい、日直。」

先生が挨拶の合図を出すと教室がいっきに静かになる。

「「………」」

「日直!…渡辺!」

…あぁ、私か。

「きりーつ。きょーつけぇー。」

「「おはようございます。」」

「はい。おはよう。」

先生が今日の事など話している。

私は外を向いていた。