「…いいえ、まだ生態反応ありません。」 髪を左サイドに纏めた少女ーー歩が首を横に振る。 「そうか…。」祐介は肩を落とした。 「祐介…。」 菜摘が心配そうに祐介を見つめる。 「…引き続き捜索頼めるか?」 歩はゆっくり頷いた。 …クソ、まだ見つからないか やっぱりアイツに狙われたのか? こんな所で死ぬタマじゃねぇだろ、夾? 祐介は視線を机に移す。 夾の机に、一つのノートが置いてあった。