「…はぁ、はぁ。」


時計台がシンボルの大学




その中で、俺は必死に走っていた。


夏休みが終わり、少し肌寒くなった今でも、全力疾走はキツい。



クソ…誰だよこんなに広く設計しやがった馬鹿は…



俺が急いで無駄に広い大学内を走っている理由は只一つ


「あ、海~今からカラオケなんだけどどう?」

「悪い、今日は先客だ!」



大学の友達を軽くあしらい、真っ直ぐ校門に向かって突き進む。



そして見えた、一人の少女




「華っ!」