「今日ずっと岬おかしいよね。」



靴を履き替えて校門に向かう途中、梅花が言った。



「そうかな?」


「そうでしょ。ずっと何か考えてる。」



図星を当てられ、私は苦笑いを返した。



「そんなことないよ。只テストで疲れちゃっただけ。」


「嘘だ。昨日のことでしょ?」



一瞬、足が止まった。




梅花に隠し事なんて不可能みたいだ




「あの時、何があったんだろうって…考えてたの。」