「岬~!」 梅花の声に私は現実に引き戻された。 「ごめん…梅花。何?」 「何?って、帰らないの?」 「えっ?」辺りを見回すと、帰りのSHRなんてとっくに終わっていて 教室には数人しか残っていなかった。 「あれ?いつの間に終わったの!?」 「ずっと終わってたよ。声掛けても岬、無反応だし…。 とりあえず帰ろ?」 頷いて、私は鞄を掴んで立ち上がった。