後先考えずに 男の人の前に立つ。 「なんだ、お前が最初に払ってくれんのか…?」 震える手をギュッと握り締めた。 「その子を放して下さい。」 男の人は溜め息を吐いた。 「だから、寄付金払ってくれたらコイツには何もしねぇよ。」 「私達からお金を奪ってまで、能力者を倒したいんですか?」 ピク、と男の人の肩が反応した。 「能力者は、学園は…私達を魔物から護ってくれてる! あなた達が能力者を倒す為にお金が必要なら、渡すお金は一円も無いよ!」