「お願いします!息子を助けて下さい!」 地面に力無く座って 必死に請う女性。 きっと、あの子の母親なんだ… 「やだっ…包丁持ってるよ?」 梅花の言う通り、包丁をあの子に向けている。 このままじゃ、あの子が… 「っ…。」 「岬!?」 梅花の呼びかけを無視して 私は足を進める。 「待って!」