俯いたまま、陸斗は喋る。 今思ったら、初めて陸斗の声聞いた… 「…お母さんに、売られたんだ。」 「!?」 売られた? 母親…に? 「お父さんはいなくて、お母さんとくらしてて…。のうりょくしゃを入学させたら、きふきんがもらえるから…。」 陸斗は、お金の為に 一番大好きな母親に、学園に入れられたのか? だから、陸斗は… 「行くぞ、陸斗。」 「?」 首を傾げる陸斗の腕を掴み 俺は走り出した。