階段を駆け上がり廊下に出ると思いもよらない光景がルカの瞳に映る

先程まで仲良く話してただろう生徒であったもの

そこらへんに散らばる人

見るもの全てが目を塞ぎたくなるような光景となっていた

「なに…これ」

ルカは声を出すのがやっとだった

恐らくここに転がる生徒は《あれ》から逃げ遅れ殺された、かわいそうな人間

(エレンは無事…だよね)

ルカはいつの間にか震えていた足を懸命に動かし、走り出した

視界の端、あるいは真ん中に人々が頃がっていた

それをみるたび、奇妙な感情が上る




《孤独》



一人ぼっちな気分に陥り、怖くなった。

ここはよく知ってる場所なのに、この光景を見た途端、見知らぬ場所に一人で放り込まれた気分になった

それは酷く不快だった
     ・・


一刻も早くエレンに会いたいという気持ちが溢れだし、急いだ