「これで、少しは仲良くなれたね」

ボソリとルカは呟いた

「なにか言ったか?ルカ」

「えっ、なんでもないよ!
君に気に入ってもらってよかったぁって思っただけ」

ルカは呟いた言葉を悟られないように慌てていった

セナは頭にハテナマークを出し、首を傾げた

「変な奴じゃな、ルカは」

「変で結構」

とセナの言葉に少しふてくされるようにルカは言った

その時だった

『緊急事態発生しました
学園内に黒い人型の魔物が現れました
生徒は速やかに寮に戻り、防御魔術を展開して、自分の身の安全を確保してください
繰り返します…』

《伝達魔術》が頭に響く

「まさか、あの噂の!?」

「どうしたのじゃ?」

セナが聞くとルカは焦った表情を見せ「術が絶対効かない魔物が…」といいはっとした

(エレン!!エレンが危ない)

ルカは急に走り出し、部屋を出た