「あれは…何となくできるんじゃないかって思って、やってみた。最初はなかなか伝わらなかったけど」
天野はそっかぁ、と笑って空を見上げた。
相変わらず、ここの空は綺麗に澄んでいる。
「言葉を伝えるのは至難の技なんだけど、気づけば誰にでもできることなの。……誰かを想う気持ちは、必ず伝わる。どんなに離れていても、絶対に」
天野の言葉に悠里は頷いた。
本当に、そうだと思う。
誰かを想って、想って、想い続けて。
そうしてやっと伝わる気持ち。
言葉は、届けようとしない限り、絶対に相手には届かない。
伝えたいと思うから、届けたいと思うから、人は人と繋がっていけるのだ。


