草原と白い駅が消え、見慣れた風景が悠里の体を取り巻いた。 青空。快晴。 喧騒。 高校の校門の前。 今はちょうど登校ラッシュの時間のようで、生徒たちが次々と校門をくぐって行く。 その中に、文弥と絢音の姿があった。 そこにはもう悠里は居ないが、2人はいつも通り、笑いながら登校してくる。 悠里と天野は顔を見合わせて互いに頷き合うと、そのまま文弥と絢音の後を追った。