文弥は、思い出していた。


絢音に呼び出されて、2度目の告白をされた日。

正直、あまり驚かなかった。
何となく、そう来るんじゃないかと思っていた。

「待ち合わせが教会前とか、バレバレすぎ」

文弥がそう言って笑うと、絢音は頬を膨らませた。

「さっき、悠里にも同じようなこと言われた!」

あんたたちってどんだけ気が合うのよ!と軽くどつかれたが。

文弥は目を見張った。


……悠里?

……さっきまで、悠里が?


絢音にどういうことかと問い詰めると、

あたしたちのもどかしい関係を何とかしようと、悠里が喝を入れに来てくれたのだ、

と絢音が嬉しそうに話していたのを、今でもよく覚えてる。