登校中…


「ってぇ!」

「…すいませ…」

「地味子は端っこを歩け!」

「……はい」


「…ちょっとあんた!」

気づいたら声をかけていた。

「ンだよ!」


「「女の子に地味子とか言うな!」」


え…?


もう1人、あたしと同じこと言った人がいる…?


…顔が整った、いかにもモテそうな人…。


「は!?何だよお前ら」


「…ヤるか?」

コキッと指をならした。


―――殴る!?


「ッダメ!!」

あたしはそう言って女の子と男子を引っ張って走った。


「あのっ…ありがとうございました…」

「お礼なんていいよ、あの男が悪いんだから。」

「そーだ。……っていうか俺ら全員南中!?」


「…みたいだね」


「じゃ、俺ら友達な」


「…うん!」


「あ、名前は?」


「あたし葉月くるみ。」


「俺皆川優」

「私……工藤実那子…」


「じゃあ、あたし“くるみ”であんたは“優”でキミは“ミナコ”ね」


「おう」


「はい」


「あたし先行くね」


――――