「直人、実那子に自己紹介して!」


「え?ああ、僕は枠直人ね」


「私、工藤実那子です…」
「ねぇ、実那子、“なおちゃん”って呼んでみて!」

「えぇぇ!?……なおちゃん…?」


「うんうん、いいね!直人は“実那子”って呼んであげて」


「ミナコ」


この2人、いいかもしれない。


直人はおぼっちゃまっぽいし、実那子はお嬢様みたいだし。


少なくとも直人は実那子のこと嫌いじゃなさそうだし。

「くるみ…!」


……優………


返事、しなきゃいけないのかな。


「…クラス、違うみたいだね」

「だな。帰り、あの屋上で待ってるから」

「くるみ、誰?」

ゾクッ…