モテ彼×ブキヨウ彼女



神崎君が家に来て。


はしゃぐ家族にジャマされて……。


あたしだけに見せると思っていた神崎君の優しい笑顔。


それを初対面の家族が見ていると思うとムッとした。


だから、もっと一緒にいて、その笑顔を取り戻そうとしていたのかもしれない。




……そっか。


これが‘ヤキモチ’ってやつなんだ――…。


今までは知らなかった。


恋には甘い味しかないと思っていた。



でも……違うんだ。


今日みたいに、ちょっぴり苦い味もあるんだね……。



でも――…。



「神崎君……イヤじゃない??」


「へ?」


「……こんな風に感情丸出しにしちゃって。

ヤキモチって嫉妬と同じでしょ?

これからあたし……今日みたいなこと、いっぱいあるような気がする」


あたしは、手元の掛け布団をギュッと握った。


神崎君は、そんなあたしの手を温かい手で包み込むと、ゆっくりと口を開いたんだ。