モテ彼×ブキヨウ彼女



「……ふーん」


それだけ言うと、神崎君はいつもとは少し違うイタズラな笑みを浮かべた。


真剣に聞いたのに……ちょっとひどくない?


しかも答えになってないし!


「それだけ?」


あたしは少し拗ねながら言う。


それなのに神崎君は笑顔を浮かべたまま……あたしの瞳を真っ直ぐに見つめて言ったんだ。


きっとあたしだけでは、出せなかった答えを――。





「ねぇ……」


「ん?」



「それってさ……。


‘ヤキモチ’ってやつでしょ」



「……は?」



ヤキ……モチ――??



あたしは目を大きく開いた。


ヤキモチ。
やきもち。
焼き餅……。



……餅??


頭に浮かんで来た、白いふっくらした食べ物を、あたしは必死で追い払う。


だって……


違うもんね。


どう考えたって、お餅じゃない。