しばらく無言の状態が続いた後で、神崎君が言う。
「大丈夫?痛くない?」
そして、まだ少し痛む頭をそっと撫でてくれた。
たったそれだけのことなのに、あたしは凄く安心する。
今なら……
聞けそうな気がする……。
「あのね、神崎君?」
「ん……?」
「あたしと付き合ってて、モヤモヤすることってある?」
「え……?」
突然の質問に、神崎君はきょとんとしていた。
当然だよね。
何の脈絡もなく、こんなこと聞いて。
でも……
あたしはこのモヤモヤの意味を突き止めたかった。
「あたしね、さっき嫌だったんだ。
神崎君があたしに向けるのと同じ笑顔をみんなに見せてるのが。
今までこんなこと無かったはずなのに、どんどん強くなって。
気が付いたら、神崎君の腕を掴んでた。……って、お父さんと間違えちゃったけど(笑)」
一気にまくし立てたものの、神崎君の反応が気がかりで、目を合わせることができなかった。
でも――…。
神崎君の反応は意外なものだったんだ。

