「…きれいだね」


「うん…」



――静かな丘の上。


夜空に光る無数の星たち…。


デートの帰り、あたしたちは寄り添いながら夜空を眺めている。


隣にいるあたしの手をそっと握る神崎君。


驚いたあたしが横を見れば、2人の視線が重なりあう…。



「円香…好きだよ」


「神崎君…」


だんだんと近付くあたしたちの距離。



…なんか、凄く幸せかも。


あたしは、ドキドキしながらゆっくりと目を閉じた。


そして…


2人の距離があと数センチとなった時――…






バタバタバタバタ…




―――だんだんと…




パタンッ!




―――神崎君の顔が…




「……香!」




―――ぼやけてく…




「まーーどーーかっっ!

起きなさいっ!」



「……ぎっ

ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」