試合が始まってからのあたしは…
「神崎くーん!
行けぇぇぇー!!」
さっきまでの不安もすっかり忘れ、
絶叫する周りの女の子たちに紛れて、最前列を陣取っていた。
だって神崎君、すごいんだもん。
フォワードっていうのかな?
チームの中でも攻める役。
一度ボールが回ってくると、まるで矢のようなスピードで相手チームの守備を抜いていくんだ。
それと同時に、次々とあたしのハートも撃ち抜いていく。
弱小チーム相手でも真剣に試合に取り組む姿も、
ゴールを決めて仲間と喜び合う姿も、
ボールの取り合いで歯をくいしばる姿も…
全てが格好よくて、あたしの心のカメラがフル稼働する。
神崎君って…いったい何者なんだろう?
っていうか、これ以上撃ったら現行犯逮捕だよ…?
そう思ってしまうくらい、あたしは夢中になって観戦していた。
そして…あっという間に時間は過ぎ…
試合がロスタイムに入り、
あたしの頭にやっと計画の二文字が戻ってきた頃…

