〜試合前・神崎side〜
快晴までとは言えない微妙な晴れ。
だけど、サッカーをするにはもってこいの日。
今日の試合、オレはレギュラーでの出場が決まっている。
相手は弱小チームだが、かなりの気合いが入っていた。
その理由はもちろん…
円香が見に来るから。
30分ほど前に、今向かってるというメールが来たから、もう着くはず。
だけど、もうすぐミーティングが始まる。
話はできないけれど、試合前に一目でも円香を見ておきたかった。
「なぁ、風太。
オレちょっと円香探してくる…
って、お前何やってんの?」
ベンチ内にいる風太に声を掛けると、
そこには、怪しい人物が座っていた。
帽子にサングラスに…マスク。
「お前、どこか忍び込みにでも行く気かよ?」
「はっ!?
ちっちげーよ、オレは花粉症なの!
そっそれに、今日は補欠だし。ぐれてやろうと思って」
…ったく。
いつもにも増して変な奴。
きっとサッカー好きの一つ上の兄貴に、補欠だってことをバカにされたんだな。
そんなことより、円香だよ、円香!!

