――それからの1週間は…
あたしにとって凄まじい日々だった。
放課後は毎日凪ちゃん宅でヘアメイクの特訓。
神崎君が朝練で会えない日は、早朝から凪ちゃん流美容トレーニング。
凪ちゃんがあたしに求めているのは‘色気’だそうで、
やたらと濃いメイクや露出度の高い服ばかりを選んでいた。
そんな中、日に日に気合いの入る凪ちゃんと
日に日にテンションの下がるあたし。
そりゃあ、少し強引だけど、凪ちゃんがあたしの初キスのために、綺麗にしてくれようとしているのは分かる。
でも…
明らかに‘何か’おかしいんだ。
変身計画が始まってからの凪ちゃんは、
しょっちゅう誰かと電話をしている。
しかも、あたしから離れた場所で…イタズラな笑みを浮かべながら。
絶対に怪しい。
怪しいんだけど…。
凪ちゃんにはめっぽう弱いあたしは、何も聞けないまま、
もどかしい日々を過ごしていた。
そして――…
あっという間に迎えた、試合当日。

