―――神崎君と付き合い始めて1ヶ月ちょっと。



GWも過ぎた、5月半ばの日曜日。



今、家に遊びに来ている凪ちゃんが、恋愛相談室を開催している。



でも相談と言っても…

別に神崎君と上手くいってないわけではない。



あれからデートも何回かしたし、平日は毎朝待ち合わせをして、途中まで一緒に行くようになった。



そのおかげで、寝坊もしなくなったし、駅や電車でコケることもなくなった。



まさに良いことづくしな日々を送っているのは確かなんだけど…。



ひとつだけ、大きな問題がある。



それは…





「なにぃ〜!?

神崎君と…まだちゅーもしてないだぁ?」



「…はい」



驚き過ぎて、座っていたベッドから立ち上がる凪ちゃんに、

俯きながら返事をするあたし。




そう。



問題は…



1ヶ月以上も付き合ってるのに、全く進展しないことなんだ…。