―――何かがおかしい。



神崎君…こんなに固かったっけ…?


それに、何だか凄く…ひんやりするよ?



まさか、あたし…


間違えた!!?




そんな時に聞こえた、小学生くらいの男の子の声。


それが、あたしの行動の全てを物語っていた。






「ママ〜。

あのお姉ちゃん、電信柱とちゅーしてる〜!」



「………」





誰か…


夢だと言って…。











「…大丈夫?」



耳元で神崎君の優しい声がした時には、

あたしはの目から涙が溢れ落ちていた。



もう、恥ずかしすぎて自分が嫌になる。



「神崎く…

ごめっ……」



声にならない声で、必死で誤り続ける。




だけど、次の瞬間…



あたしの身体は、神崎君の温かい胸の中へ



一気に引き寄せられた。



今度は、



間違ってないよね………?