神崎君の指が差す方向。
そこへ目を向けると、
買ったばかりのポップコーンが置いてある。
2人で一緒に食べようと、BIGサイズを頼んだ…
はず…なのに…。
「………」
忘れてた…。
あたし、緊張すると無意識に食べて誤魔化そうとするタイプだったんだ…。
その時、大きな箱の中のポップコーンの3分の2以上が、
すでにあたしの胃袋の中に入っていた。
もぉ…最悪だよ。
絶対‘はしたない女’って思われたよね…?
何を話す訳でもなく、
ただバクバク食べて…。
さっきの制服事件も今も、
どうして、あたしって…
こうバカをやってしまうんだろう…?
「ごめんね…神崎君。
神崎君の分まで、殆んど食べちゃった…」
今度こそは、本当に呆れられたよね…?
そう…思っていたのに…。
スッ――…
神崎君は、残っていたポップコーンを少しだけ取り口に運ぶと、
満面の笑みで言ったんだ。
「んまいっ!
ここのポップコーン、何気に美味いんだよね!
櫻井さんが食べたくなる気持ち、分かるよ」

