だってさ?


あの神崎君が、あたしのことを見てくれてたんだよ?


見られてる場面は微妙だけど、それって、すごいことだよね?


女の子に大人気で、いつも周りを囲まれていいて…。


でも、それより頭ひとつ分背の高い神崎君の瞳には、あたしが映っていたんだ…。



あたしは、笑いながら神崎君の様子をチラッと見た。


すると、睫毛が長くて、透き通るほど真っ直ぐな神崎君の瞳と視線が重なる。


慌てて反らそうとしたあたしを逃がすまいと、神崎君が再び腕を掴んだ。



そして、真剣な眼差しで、こう言ったんだ。



「ねぇ…

やっぱり俺と付き合って?

俺もう、危なっかしくて、見てられない…」