モテ彼×ブキヨウ彼女



凪ちゃんは、勢い良く椅子から立ち上がると、あたしの手を取り教室から連れ出した。


「ちょっ……

凪ちゃんドコ行くの!?」


「何言ってんの!!神崎君の所に決まってんじゃない!」


「えぇ!?」


かっ神崎君の所って……。


そんなこと急に言われたって、心の準備ができないって!!


――だけど凪ちゃんは一度思い立ったら猪のように一直線。


「凪ちゃん!ムリだって〜……」


なんていうあたしの弱音なんか聞く耳持たず……。


竜巻のような早さで駅までの道を走り抜け、そのまま電車に飛び乗った。


神崎君の学校に着くまでの間、もちろんあたしの心臓はドキドキしっぱなし。


だって会ったところで、何を話せばいいのかも分からない。



――どうしよう。

――どうしよう……。


途中通る公園を彩る紅葉も目に入らないほど、あたしの心の中は不安でいっぱいだった。