「おいナレーション!
あたしが主人公なのが
気にくわねえみてぇなこと言うんじゃねえよ!!!」





…なら裕美よ。
せめて女らしくいてくれ。










「ぁあ?!!そりゃ
あたしには
無理な話しだなあ!
はっはっはっ

それよりナレーター!

読者様に状況説明
きちんとしてやれ!」







…はい。


コッホン。




坂下裕美16才。

彼女は今
ホームルームを
終えた帰り道だ。




まだパリパリの
可愛らしい制服を…「おいナレーター!可愛らしい制服とかいうな!ジジくせえぞ?」


…失礼。
裕美は今、パリパリの
なんのへんてつもない
制服を着て帰っている。

スカートは恐ろしく
似合わず、
ぎこちなさが目立つ。






なぜこんな奴が
女子高生かというと…?




そうだな、少し
時間を遡ろうか。