「そうです、か……やっぱり、先輩人気者なんですね」
と彼女は寂しそうに微笑んだ。
「べつに人気者ってわけじゃないよ」
「……ネクタイあげない、って言ってだだこねてくれるほど欲しがってくれる子もいないし」
「そんなのっ、先輩に嫌われたくないから、ですっ」
と泣き出しそうな声をあげる。
「じゃあ、嫌ったりしないから、だだこねてよ?」
にこり、と微笑む。
すると彼女は、いいんですか?とでも言うような表情を浮かべた。
「私、先輩のネクタイが欲しい、です」
「足りない」
「ーーっ、」
「せ、先輩の、ネクタイも、先輩も、すごくすごく欲しい、です……!」
顔を真っ赤に染めながらだだをこねるのとは少し違った言葉を並べた彼女。
でも、
「俺は満足」
と笑ってネクタイを彼女の手首に巻いた。
「薬指に巻くにはちょっと太いし長いから、ね」
彼女はうれしそうにはにかんで、ネクタイにそっと口づけた。
「ネクタイだけずるいよ、俺にも」
fin
と彼女は寂しそうに微笑んだ。
「べつに人気者ってわけじゃないよ」
「……ネクタイあげない、って言ってだだこねてくれるほど欲しがってくれる子もいないし」
「そんなのっ、先輩に嫌われたくないから、ですっ」
と泣き出しそうな声をあげる。
「じゃあ、嫌ったりしないから、だだこねてよ?」
にこり、と微笑む。
すると彼女は、いいんですか?とでも言うような表情を浮かべた。
「私、先輩のネクタイが欲しい、です」
「足りない」
「ーーっ、」
「せ、先輩の、ネクタイも、先輩も、すごくすごく欲しい、です……!」
顔を真っ赤に染めながらだだをこねるのとは少し違った言葉を並べた彼女。
でも、
「俺は満足」
と笑ってネクタイを彼女の手首に巻いた。
「薬指に巻くにはちょっと太いし長いから、ね」
彼女はうれしそうにはにかんで、ネクタイにそっと口づけた。
「ネクタイだけずるいよ、俺にも」
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