【短編集】放課後は君との時間

次の日、まだ返事は来てないかもしれないけど、

自然と足が屋上に向かってた。


紙には、かわいい字。

[またお返事ありがとうございます。不正解ですかー、じゃあ、空を見てた、とかはどうでしょう?ご褒美、って何くれるんですか?]


空か、確かに空はキライじゃないけど、違う気がするな。

[一々お礼言わなくていいよ。返事したいと思ったから返事してるだけだし。それと、また不正解。ご褒美はそのときまでお楽しみ。]


そう返事をした。

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それから毎日のように屋上に通った。


[わかりました、お礼やめます。空じゃないなら、景色ですか?えぇ、教えてくれないんですか……あ、先輩って、ネクタイ、誰かにあげる予定ありますか?]

俺らの学校はブレザーだったから、女子は男子のネクタイを貰う風習がある。


[景色も不正解。ネクタイはあげる予定ないかな。もともと誰にきかれてもボタンにしてって言ってるし。]

ちょっと意地悪な答え方かな。