【短編集】放課後は君との時間

あれから3日が経った。

今日は一人で、屋上に来た。


あの紙に返事がきてないか、なんて淡い期待を抱きながら。


フェンスのところに紙切れがひらひらと風に煽られていた。

紙を見ると、あの子からの返事。


[お返事、ありがとうございます。まさか、先輩からお返事をもらえるとは思ってなくて。やっぱり恥ずかしいからやめようと思って屋上に来たんです。そしたら先輩からのお返事があって!]


たった1行の返事に、こんなに返事を書いてくれるなんて。

[あ、当てなきゃですよね。えと、好きな人を見てた、とかですか?]


好きな人ねぇ、そんなのいないんだけどな。

[不正解。もし、当てられたらなんかご褒美やるよ。]


とだけ返事をした。

正解を考えておかなきゃな。


まっすぐに返事をくれるこの子のことをもっと知りたい。

そんな気がした。