物に埋もれていた先生が私を見つける。


「お前、俺の奴隷ね」

ふ、と怪しく笑った先生も、やっぱり格好良くて。

でも、言葉を理解するとそんなことは言ってられない。


「え、奴隷って……?」

「主に雑用。部屋を掃除したり、俺の昼飯買いに行ったり」


前言撤回。この人は意地悪だ。


「もし、俺の命令が聞けなかったら、お仕置きだからね」

「お仕置き、ですか」


「そう、こんなお仕置き」

先生はネクタイをしゅるんとほどきながら私に近づいた。

そしてネクタイを目元に巻かれる。


次の瞬間。

「………お前は俺のだ、チュ」


耳元に甘い囁き。唇に柔らかい感触。

「え、せんせ、?ちょ、待って、?」


「待たない。チュ、…奴隷は大人しくしてろよ、チュ」

言葉の間に降ってくるキス。


どうして、?先生は私が好きなの?

そんなはず無い。そんなわけ無い。


「せん、せ……ふぁ、ど、して…?」

「どうして?んなの決まってんだろ」


そういうと、やっとキスをやめてくれた。

「俺が、お前を離したくないから」

そんなこと、心配しなくても、私はだいぶ前に先生の虜で、逃げられないのに。





「せんせ、一生私を離さないでいて」


fin