え?
Tシャツを拾ったその人は、
「咲!」
「おまっ……どんなカッコでっ……」
「え?」
改めて自分の姿を見てみる。
――はっ!
上はブラだけ、下はブルマ。←
「――佐々木さん?」
ぎゃあ!?
さらにこんなタイミングで保健室から雪くんが顔を出してしまう。
しかも、雪くんの手にはあたしが脱いだ体操着が……!←なぜ拾った
「…………ちっ」
――グイッ
「さ、咲!?」
舌打ちをした咲に強く手をひかれた。
「ちょっ!?…………ゆ、雪くん、ゴメ――」
状況についていけてなくて少し動揺してる雪くんをあとに、行き先もわからず、手をひかれるまま走った。
途中、咲は何も言わなかった。
――来たところは屋上。
あたしはその場にペタンと座り込んでしまう。
「はぁっ……はぁ……、咲はやいよ~」
インドア派、運動部の経験0、体力のないあたしに、あのスピードは無理があった。
「……わりぃ」
あやまられた。
「……咲?あの~」
「何してた?」
「へ?」
「あいつと……保健室で」
咲はしゃがんで、あたしを真っ正面から見つめて言う。
「服が汚れたから着替えて――」
「汚れた?」あたしの言葉を遮った。
……ん?
なんか誤解されてる!?
「べ、別に変なことしてないよ!?あたしが転んだか…ら………」
――ふわっ
「……咲……?」
思い出した。そういえばあの日も、こうやって咲に……。
咲は最近、何も言わずにあたしを抱きしめる。
ものすごく、優しく。

