ちょっと時間あるから、おにぃに例のマンガ返しとこ~。
まだ帰ってきてないよね??
カバンをあさり、あのマンガを持って、足音を消して隣の部屋へ行く。
コン、コン
とりあえずノック。
………応答なし!イコールいない!
出発!
ガチャ。
部屋に入るとすぐ目に入るベッドに、おにぃはいた。
…………おにぃーーー!?いたぁぁぁぁ!!!
で、でも、寝てる?
スースー寝息がきこえて、あたしに全く気づいてないみたい。
セーフ!
はやくマンガを置いて戻ろうっと。バレたら怖いし。
って思ってたのに、ガラスケースに並べられているフィギュアにハマっちゃって、たぶん10分くらいそこにいたと思う。
静かで、かすかな息づかいだけが聞こえる空間で突然、
プルルルルルルルル……
「ぎゃぁぁ!?」
あたしのケータイが鳴った。そして叫んだ。はい、セウト!
携帯を見ると、花音からだ。待ち合わせの時間を10分過ぎている。
あたしが来ないから電話くれたんだろうな……。

