「ソウー?誰と話してんのー?」



「カエデ」




相楽君があたし達の所に来た。




名前……仲良いのかな?



「あれっ?女の子じゃん!!何、ソウの彼女!?」


「は?」




思わず出たマヌケな声
けど驚いたのは次の人の声




「そんなんじゃねぇよ。勘違いしてんじゃねぇ」


「!?」




声の主は普段は敬語の中臣だった。




え、つか本当に中臣?




「ちがうの?じゃ友達?」



「話したろ?
図書館のボランティアで一緒の轟 実央さんだ。」



「あぁ!!あの子か!!」




和気あいあいと話す2人



初めて聞いた中臣のくだけた話し方




いつも敬語なのに、
そんなに仲良いのねこの2人……




軽く放心状態のあたし




そんなあたしに気付いたのか中臣が話し掛けてきた。




「実央さん?どうかしました?」



「え、ぅぁ……」




喋り方が敬語になった。



どっちが本当の喋り方なのかさっぱりわからない!!




「実央さん時間。」



「へぁ!?」



「時間ですよ。弟さん待ってるんじゃ?」




携帯を開くと時刻はとっくに0:00を過ぎていた。



「やっば…!!」




翔ちゃんのご飯…!!




あたしは少しモヤモヤした気持ちをひとまず置いて、




「ごめん帰るね!!中臣また後でね!相楽君バイバイ!!」



「また、」



「バイバーイ♪♪」




あたしは2人を置いて走り出した。