悠紀くん…どういうことなの?

て聞きたかったのに、気がついたら私は悠紀くんにキスをされていて。

今までのキスとは比べものにならないほど激しかった。


何度も角度を変えて、頭の後ろを悠紀くんの大きな手が押さえていて、息をするのも困難だ。
顎をくいっと上にあげられれば、不意に開いた唇の間をぬって悠紀くんの舌が進入してきた。

「…っは、ゆ…んん…あ」

やめて、とは言うことも出来ないくらいに無我夢中で彼の舌が私の舌を求めてきた。

キュッと固くつぶっていた目を開いて見たら、悠紀くんの顔が当然だけど目の前にあって、なんだか恥ずかしくなった。

長いキスを終えて、悠紀くんは、ごめんね。と謝ってそのまま塾に消えてしまった。


あぁ、私は最低だ。と再認識した。

だって、羽柴はずっと近くにいたのに。私たちのキスを目撃していた。

傷つけたことはわかってる。羽柴の顔が苦痛で歪んでいた。