「聞いてやるから、早く教室行こうぜ」
当たり前かのような上から目線。だけどそれにいちいち反応することは出来なくて、私は黙って羽柴の後ろをついて歩いた。
ガラガラと教室のドアを乱暴に開けて、羽柴は自分の席へと向かう。
「北沖、はいどうぞ」
振り返った羽柴の満面の笑みとともに、渡されたのは昨日と同じ小銭。
何が言いたいのかわかったから、私はそのまま教室を出て自販機に向かった。
「何がいいのかな?」
昨日と同じように悩みながら飲み物を選ぶ。
「無難にこれにしよう」
お茶に決めて、お金を投入口に入れる。
…あれ?お金が多い。
1本買うには多過ぎるお金。2本にはちょうどいいお金。
…2本買えってこと?
私はもう1本、ミルクティーを選んで自販機を後にした。

