溺愛彼氏6:4


「聞いてやるから、早く教室行こうぜ」

当たり前かのような上から目線。だけどそれにいちいち反応することは出来なくて、私は黙って羽柴の後ろをついて歩いた。


ガラガラと教室のドアを乱暴に開けて、羽柴は自分の席へと向かう。

「北沖、はいどうぞ」

振り返った羽柴の満面の笑みとともに、渡されたのは昨日と同じ小銭。

何が言いたいのかわかったから、私はそのまま教室を出て自販機に向かった。



「何がいいのかな?」

昨日と同じように悩みながら飲み物を選ぶ。

「無難にこれにしよう」

お茶に決めて、お金を投入口に入れる。

…あれ?お金が多い。

1本買うには多過ぎるお金。2本にはちょうどいいお金。

…2本買えってこと?

私はもう1本、ミルクティーを選んで自販機を後にした。